ポカラから気楽に行ける1泊2日~3日のミニトレッキングとしてアンナプルナ連峰展望コースで最も人気のあるコース上の学校から政府を通した、学校舎建設寄贈のリクエストが出た。
ポカラからバスかタクシー、旅行会社の車などでフェディまで行き、そこから歩き出すコース。フェディ-からダンプスを目指し、3キロメーターほど行った左側にある学校。
この地区の貧困は特殊だ。
この地区は余りカーストに縛られないのは良いことだが、トレッキング関係の仕事に関係できていない家庭は取り残された状態で貧困の度合いが深く、出稼ぎを余儀なくされ、それも出来なければ口減らしと収入とのハザマでの人身売買に繋がることとなる。更に近年欧米への臓器売買で人さらいが頻繁に起き、タライ地方やこのような山岳地区では、人さらいと間違えられて袋叩きに会い殺される事件も相次いでいる。
この夏、カトマンズで、学生の演劇・選抜大会に招待され見に行ったが、人さらい劇が2題もあった。
その2題ともに、始まる前に学生の解説が入り、終わった後に「これは何処と何処で起きた人さらい事件の再現です」との後追いの説明まであり、驚かされた。村中不信感の塊になっている最中、外から入ってきた人が、子供に話し掛けたり、話しているのを見かけると近くにいる人々が「人さらいが来た!」と、家から鉈や農具、包丁などを持って集り、袋叩きにして殺してしまう。村人の誰かが「俺の知り合いだ!」、「俺の友達だ!」、と騒いでも後の祭り。恐ろしい芝居だった。
新聞にも、「自分の子供が人さらいにさらわれ、売られてしまった。だから俺もさらって、売ってやった」と新聞で読んだ時には、貧乏とはここまで心をすさませるのかと考え込まされた。
少し書き込みすぎたきらいはするが、リクエストのあったカスキ地区も仕事のある者と無い者との差が激しく、現場に踏み込んだり、考えたりすると我の嗚咽を聞かせてしまいそうだ。
すでにリクエストは拾数件も集っている。
このポカラのカスキ・ダンプスからのリクエストは、これから支援すべきかどうか審査に入るが、多分緊急事態だろうと予測させられている。
もし、教育に関する緊急事態が確認されたら、支援に向けたその環境整備に着手することになるが、一方では、この地区は多くの日本人に(トレッキング客達)、日本のNGOやNPOの支援実態が見てもらえる環境にあるので、我は既に支援したい気持ちに傾いてはいる。しかし、審査は我1人でやるのではない。厳正にやら無ければならない。 彦
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