2008年10月21日火曜日

ネパールの今は産業創成期

ネパールの今は産業創成期、政争に明け暮れていたネパール政府が、曲がりなりにも組閣が終わり、動き出している。今がチャンスなのだが、期待できる動きが見られない。
一方で、ネパールでは高学歴プアが大きな問題になろうとしている。首都カトマンズに夢を持って、一家の夢を背負い無理をして田舎から出てきて一生懸命に勉強をして大学を卒業したのに仕事が無い。結局田舎へ戻ることになる。自給自足の田舎にも仕事が無いばかりか、農業を手伝い幾ら精を出しても収穫物を売るところが無い。生活を支える仕事が無い若者達に夢は持てない。適齢期に成れば結婚する。ネパールの結婚は親や村の長老達が相手を探してくる。収入が無くても結婚をし、古いしきたりに沿って結婚式を行い、そのための借金を作る。子どもが生まれたらそのお祝いに借金を作る。親が死んだらその葬式のために借金を作る。その借金を返す現金収入が無い。結局詰まって子どもを売ることとなる。ここにネパールの債務奴隷が何時までも存在する原因がある。親の借金を背負って生まれてくる子ども達。更には祖父母の借金を背負って生まれてくる子どもも多い。彼ら彼女らの殆どは仕事をしたいと言う。勤労意欲が無いのではない。情熱も意欲もある。本当に仕事が無いのだ。道具や機会を与えてくれれば喜んで働くという気概に溢れているのに、それが出来ない。この問題はネパールの国としての構造的問題や、政治家の諦(あきら)めムードの問題だ。彼らには何の罪も無い。
この問題を解決し彼らを救えるのは、希望を与えることが出来るのは政府であり、政府の重要な使命である。インドとの国境の塀(へい)や堀を持たないネパールで、「国境建設隊」を編成し、若者を動員したらどうか?インダス川の起点はネパルの国内を東西に横たわっている。この川の流域開発公社を創設して総合地域開発に取り組み、若者動員と失業者救済に役立てたらどうか?政府が率先して情熱を示せば若い世代に大きな希望と夢を与えることが出来る。若い世代を最優先した多角的な雇用創出、雇用支援策を打ち出して欲しい。今から10年後20年後、企業でも官庁でも働き盛りの中堅層と成る世代が、職歴も無い、経験も無い、でいいのか?今でも退職1時金としか言い様の無い年金制度でいいのか?家族一族で寄り添った大家族主義で我慢我慢の一言で支えあっているだけでいいのか?なんとも暗い未来。最近のカトマンズでは少子化傾向が急激に進んでいるように感じる。田舎もそんな傾向にあるように感じる。ネパールにはその種の統計が無いし、有っても何年も前の使える代物でない物ばかり。この傾向は、日本のように自らが豊な生活をしたいからではない。自分たちの子どもの将来に夢が持てないから、苦労が待っている子どもを生まなくなっただけと映(うつ)るのだが。この状態が何年経っても、何十年経っても改善できない理由は不毛の政争に起因するのだろうが、財源を明らかにしない、明記しない空虚な政治家の言葉を信じず、惑わされない大人の眼で、頭で判断しなければならない。この状況を嘆(なげ)かわしく思う雰囲気はネパール中に充満しているではないか。こんな資質の政治家を選んで止まっていてはダメだ、自分たちの子どもの、未来のことを真剣に考えるならば、先ず若い世代のことを考えて行動して欲しい。そのためのアイデアを出して欲しい。これが一番の早道だと思うのだが。 彦

2008年10月8日水曜日

アイウエオサークルから「奨学金里親募集」投函

一昨日から投函を開始した。
地区を限定して1、000.名に。
アイウエオサークルの2大事業の一つ、ネパールの子ども達への奨学金事業、それを支えてくれる奨学金里親の募集だ。
現在ネパールで、この奨学金里親を待っている学生は約50人。
家庭の事情で、学校に行きたくてもいけない子ども達、学校に行かせたくても行かせられない親達、アイウエオサークルはこの親子の思いが重なり、頑張っている子どもをピックアップして奨学金の授与を行って10年が経った。
言い換えれば、アイウエオサークルの奨学金が無ければ絶対と言えるほどに通学できない、卒業できない子ども達に奨学金授与を行って10年が経った。
この奨学金里親を待っている学生は約50人。
アイウエオサークルは、現地で教育に関する色々なリクエストを受けて、中身を調査、緊急性と近い将来への夢と希望に満ちているもの、それをネパール政府か自治体のいずれかと協働で支援事業として進める。
この奨学金事業は、現地で推薦された各学校長で構成される選考委員会が学校を選考し、そして学校の中に生徒選考委員会を立ち上げて貰い、そこで3名までの生徒が選考される。
9つの村で成り立つVDCという自治体に10年制の学校は1つ。そこに少数のリーダーを育てる、だから1校3人までという薄さで48校を認定、現在144人が勉強している。既に747人もの生徒が卒業した。
多くの里親に協力していただいた。現地の学生達に代わって感謝。
そして現在、この奨学金里親を待っている学生は約50人。
彼らは「第2のお父さん、お母さん」とか「日本のお父さん、お母さん」と言う。
「日本のお父さん、お母さんはどんな人ですか?」と質問が出て、「日本のお父さん、お母さんに会ってお礼を言いたい」という。「私達は行くことが出来ないから、来てくれるといいんだけど」と言う子もいた。
彼らの選考基準には、それまでの学校の成績は入っていない。だが、選ばれてくる子ども達はどの子も成績抜群で嬉しくなってしまう。卒業時の政府統一試験で全国何位と1桁の子が毎年いる。県や郡で1位2位3位はざらにいる。悪くても学校で1位2位だ。本当に嬉しくなってしまう。
この子達が学校を卒業して地区のリーダーになる。その成果は、卒業時16歳、5年後10年後に観ることが出来るか?
そんな確かな希望を感じさせられる未来からの留学生、奨学金里親を待っている学生は約50人。
一人でも多くの応募者があればと願っての、奨学金里親募集の投函が一昨日から始まった。
またまた、大きな期待と夢が広がる。         彦